仕事に求めるものは何か、価値観や思いを理解し合い目指す歯科医院の姿を実現したい

仕事に求めるものは何か、価値観や思いを理解し合い目指す歯科医院の姿を実現したい

  • 自分に合った歯科治療のスタイル実現を目指し、開院を決意 時には強く意見を交わしたことも…営業担当者と共に成長し採用数も増加 仕事の目的は何か、軸をぶらさずに理想の歯科医院実現を

子どもからお年寄りまで、家族で通える歯科医院を目指し開業

最初に、当院を開業した経緯について、教えてください。

阿部 嘉生 先生: 開業した一番の理由は、勤務先の方針や経営の事情に左右されず、自分が望む歯科治療を存分にやりたいと考えたことです。開業前は地域に根差したファミリー層向けの歯科医院に勤務し、カナダへの留学を経て、帰国後はオフィス街にある歯科医院に勤務していました。それまでの経験から、自分は都心よりも、子どもからお年寄りまで幅広い患者さんと長くお付き合いができる、家族で通っていただけるような歯科医院を郊外でやりたいと考え、この地に開業することに決めました。

開業以来、集患や歯科衛生士の採用で感じた課題はありましたか。

阿部 嘉生 先生: 開業当初は患者さんも少なく、スタッフも応募がほとんどありませんでした。新聞折り込みのチラシや、バスのアナウンスなどの広告を利用しましたが、どれだけの人に届いているかわからず、苦労したことを覚えています。まずはしっかりした歯科医療を提供しようと一生懸命に治療し、いろいろな媒体を利用して、少しずつ人が集まるようになりました。クオキャリアも最初の2年間はなかなか採用に結びつきませんでしたが、3年目になって、「クオキャリアを見た」という新卒の歯科衛生士を2人採用することができました。

採用は新卒に絞り、自院のやり方を先入観なく実現できる体制に

クオキャリアについて、良いと感じる点はありますか。

阿部 嘉生 先生: 一番は、新卒に強いところです。今だから話すことができますが、利用を始めて1年間反応がないまま翌年度についての打合せがあったので、担当営業の方にまずは結果を分析し、戦略を練ってほしいと強くお願いしたことがあるんです。その担当者はあきらめずに当院のことをさらに理解し、その後それまで以上にいろいろな提案をくれるようになりました。結果として採用につながる募集ができるようになり、今に至ります。営業担当の方と一緒に当院も成長してきたと感じています。

採用で求める人物像などはありますか。

阿部 嘉生 先生: 当院のやり方を先入観なく学んでほしいので、採用は新卒に絞っています。それから、お伝えしたように当院は子どもからお年寄りまで家族で長く通っていただける、地域に根差した歯科医院を目指しています。そのため、患者さんに対して丁寧に対応できて、優しい雰囲気の方が理想です。笑顔で接することができる、落ち着いてお話ができる、そういう点を重視するようにしています。これは患者さんの層やどんな歯科医院を目指すかによっても変わってくると思います。

仕事に求めるものは何か、お互いに理解し合うことが大切

採用や人材定着のために、意識していることはありますか。

阿部 嘉生 先生: 一つは、スタッフの求めていることをよく聞いて理解すること。職場選びで何を重視するのかは、人それぞれ異なります。例えば十分な給与が欲しい、と考えている人には面接時に当院の昇給制度を細かく伝えるなど、相手が知りたい部分を丁寧に説明するよう意識しています。もう一つは、当院の理念や私の考えをスタッフに伝えること。利用しているコミュニケーションツールなどを通じ、折に触れて発信をしています。相手が何を大事にしているかお互い理解し合うことで、一つの方向を向いて歯科医院を作ることができると考えています。

最後に、今後の展望や目指す貴院の姿について、教えてください。

阿部 嘉生 先生: 私が仕事をする上で大切にしているのは、「家族、スタッフ、患者さんの幸せ」です。この人たちを幸せにするために働いているという根本から考えると、例えば土日もなく仕事をしたら家族と過ごす時間が減りますし、例えば分院展開をして患者さんの数を増やしすぎると、経営上はプラスになっても今の患者さんをしっかり診ることができなくなってしまうかもしれません。自分は何を目指しているのか、を軸に考えると、方針も自ずと決まってくるのかなと思います。今の患者さんを大切に、一生楽しく食事ができるようサポートをして、地域発展の一助となる存在になりたい、そう考えています。