年間通して募集を行うことで、良い人材との出会いのチャンスを増やす
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適正な採用人数がわからず、人手不足に苦しんだことも 初めて有料求人媒体を活用、通年掲載のサービス形態がマッチ 定着率向上に必要なのは「将来像」「やりがい」
売り手市場の今、良い人材に出会うためには募集を続けることが重要
採用活動で難しいと感じることはありますか?
畑﨑 清孝 先生: どれくらい人材を確保したらいいかが難しいです。大きい医院だったら人が増えてもチェアがたくさんあるし、診療以外のことを任せたりもできると思いますが、当院のような規模の場合は、誰も辞めないまま毎年採用していると、手が空く人が出て、仕事がつまらなくなって辞めてしまいます。だからといってギリギリの人数で回していると、ライフスタイルの変化などで誰かが辞めることになったときに人手が足りなくなる。ここ2〜3年は人手に少し余裕が出るくらいに採用していますが、悩ましいところです。
今はどのような方法で採用を行っていますか?
採用が売り手市場なこともあり、人が辞めてから募集しても応募者はすぐには来てくれません。なので結局ずっと求人を出しています。クオキャリアは年間契約なので、私の考えと非常にマッチしていますね。もともと人手不足で困っていたときに、後輩の歯科医師からクオキャリアを紹介してもらったのですが、それまで有料求人媒体を活用したことがなかったので、「一度試してみるか」と賭けのような気持ちでした。その後、何人も良い人材を採用できているので、あのときの判断は正しかったと思っています。
「未来の自分」をイメージできるから向上心を持って働ける
採用後の定着についてはいかがですか?
一番長くて16年目の歯科衛生士がいて、3回産休を取って今はパートとして働いてくれています。彼女の姿は後輩にとって、とても良いお手本になっていますね。「経験を積んだらこんなに幅広い業務に携われるんだ」「結婚・出産してもバリバリ働けるんだ」と、彼女を見ることで、当院で働き続ける自分の将来像もイメージできるのでしょう。彼女の存在が定着率向上につながっている気がします。ベテランで本当になんでもできる方なので、これからも末長く勤務して、後進の育成にあたって頂きたいものですね。
その方が産休で不在だったときはどうされていたのですか?
新規採用するなどしてなんとか回していました。その後、彼女が産休から戻ってきたタイミングで、クオキャリア経由でたくさん応募があったんですよ。でもそのときはちょうどいいバランスの人数だったこともあり、すべてお断りしました。そうしたら少しして思いがけず退職者が出て、また人手不足になって。「あのとき採用しておけば…」と思いました。その辺の判断が難しいんですよね。
待遇を良くした上で、やりがいを感じられる環境をつくる
歯科衛生士に長く活躍してもらうために必要なことはなんでしょう?
「やりがい」だと思いますね。歯科衛生士が1日中スケーリングしているという医院もあると思いますが、私自身が歯科衛生士だったらそれは嫌なので、当院では予防処置や診療補助だけでなく、小児矯正の調整などもお任せしています。また患者層が幅広いので、数多くの症例に触れることができ、着実にスキルアップできます。待遇や職場の雰囲気を良くすることはもちろんですが、仕事にやりがいを感じられなかったら長くは続きません。スタッフには高いモチベーションを維持して成長してほしいので、いろんなことにチャレンジできる環境をつくっています。
貴院ならではの工夫はありますか?
院長である私が全体を見渡し、スタッフの士気を高めたり、円滑に業務が進むようサポートしたりしていることでしょうか。新人のスタッフが業務につまずいていると感じたら、先輩スタッフに「あの子はこの作業が苦手そうだから一緒に練習してあげて」とお願いすることもあります。そうやって私が上から下まですべてのスタッフのことを気にかけられるのは、この規模の医院ならではの良さですね。