人が来ない、入ってもすぐに辞める…課題解決を模索する中で見えたものとは
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ミスマッチを防ぐため、見学ではスタッフがじっくり時間を設けて対応 すぐ辞める人がいる一方、自立し主体的に動ける人が残る 採用や人材定着は「一生の課題」、試行錯誤を続け一歩でも前に
採用に困った際に頼れる、クオキャリアからの情報提供
院長になった経緯を教えてください。
各務 尚之 先生: 私は愛知学院大学を卒業し、大垣市内の病院で歯科口腔外科医長などを務めていました。父が経営していたこの歯科医院に来たのは2009年、1年間勤務医として働いた後、2010年に父から院長を引き継ぎました。父の代から働いてくれているスタッフと、私が来てから採用したスタッフとともに「むし歯や歯周病の予防でお口の健康を守り育てることを第一に」という診療方針を掲げ、治療にあたっています。
採用活動はどのように行っていますか?
クオキャリアさんとはもう長いお付き合いになりますよね。単に採用したいときに募集を出すだけではなく、衛生士学校などとの深い関係にもとづいて、歯科業界全体の状況や今の学生の傾向などを教えてもらえるのがありがたいです。
簡単ではない採用、入ってもすぐに辞めてしまうケースも
人の採用や育成に関して、課題に感じていることはありますか。
採用については、就任以来、ずっと苦労をしています。何かあって人が辞めてしまった際にも、やはり今は人手不足なのですぐに補充ができないという難しさがあります。それから、来てくれても、当院のやり方にマッチしなかったり、今いるスタッフと合わなかったり、長続きしないケースがあることも課題ですね。やはり歯科医院はチームプレーが大切なので、伝えるべきところは伝える必要がありますし、辞められては困るけれど譲れないところはやはり譲れません。そこの兼ね合いが難しいですし、きっと一生の課題だろうなと感じています。
いかにマッチする人を採用し定着させるか、という課題ですね。
そうですね。当院の方針や雰囲気を事前にできるだけお伝えできるよう、例えば見学に来てくれた方には、私が対応するだけではなく、実際に仕事をしているスタッフと直接話ができる時間を作るように意識しています。可能であれば診療が慌ただしくない時間、診療終了間際などに来ていただき、スタッフも余裕を持って案内できるのが理想ですね。ミスマッチがないよう、見学で双方の求める環境を確認できればと思っています。
人材が定着する歯科医院を目指して試行錯誤
採用にあたって求める人物像などはありますか。
当院は予防歯科に関しては完全に歯科衛生士主体で進めているので、ある程度自立して仕事ができる方、指示を待たずに動ける方でないと難しいかなと思っています。逆を言うと、入ってすぐに辞めてしまう方もいますが、残っている歯科衛生士は、自主的により良い治療、歯科医院全体のことを考えてくれるスタッフたちです。今いるスタッフとよくコミュニケーションを取って、真面目に吸収していってくれる方が来てくれると良いなと思っています。
最後に、採用等に悩む歯科医院にアドバイスをお願いします。
当院も試行錯誤をしている最中。課題を解決できている状況ではないので、アドバイスと言えるようなものはありません(笑)。一人でも良いスタッフが定着してくれたら、時間をかけて教育することができるので、そうやって仕事を次の人、次の人と伝えていければいいですよね。今感じているのは、やはり仕事に関してやりがいを感じてもらうことが大事だなということです。長く働いてもらえる環境をこれからも模索していきたいと思います。