「人が人を呼ぶ」良いサイクルを実現 カギは人柄重視の採用と働く環境の整備
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口腔内のあらゆる治療に対応できる歯科クリニックを目指し規模拡大&増員 採用難の不安からミスマッチな人材を採用し周囲とトラブルが生じてしまう 人柄重視の採用に変更、人が人を呼ぶ良いサイクルが生まれる
口の中ならなんでも対応できる、頼れる歯科クリニックを目指す
まるでホテルのような、素敵な歯科クリニックですね。
竹田 大輔 先生: 今年の1月にリニューアルしたばかりなんです。内装も変え、現在はユニット9台、歯科医師が私を入れて4名、歯科衛生士4名の体制で診療にあたっています。一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科、審美まで、口の中のことなら一通り何でも対応できるというのが、当院の自慢です。「八王子の歯医者さんと言ったらデンタルオフィス心」と言ってもらえる、地域の皆さんに頼っていただける歯科クリニックを目指しています。
どのように人を集めて、今の体制を作ってきたのでしょうか。
開院は2010年で、最初は歯科衛生士1人、助手1人でスタートしました。患者さんに来ていただけるようになるにしたがって、スタッフを増員し、ユニットも増やし、だんだんと今の規模にしていきました。当時はまだ、社会全体が今ほど人手不足ではなかったので、普通に募集をすればそれなりの数の応募が来る、という感じでしたね。開院したばかりのころに比べて、今は本当に人を採用するのが難しくなったと実感しています。
自分自身が楽しく働くために、人手不足でも無理な採用はしない
具体的に、どのような点で採用の難しさを感じますか。
普通に募集をかけても、そもそも応募が来ないですね。なので来ていただいた方の振る舞いや人柄に多少気になるところがあっても、やっときた応募だと思うと目をつぶり、無理して採用したことも以前はありました。しかし、特に人柄に懸念点がある場合、トラブルを起こし、周りの人が働きづらくなってしまうことが多いんです。さらに、人間関係に問題があると私自身も仕事をしていて楽しくないと気がつきました。人が少なくて忙しいとしても、内部にひずみができてしまうよりはいいと考え、今は無理な採用はしないようにしています。
応募してもらうために、何か工夫している点はありますか。
まだまだ試行錯誤ですが、具体的なアピールポイントを盛り込むようにしています。例えば、当院では予防の枠を45分にしていて、保険範囲の予防としては時間が長く、丁寧なケアや患者さんへの十分な説明時間の確保が可能です。歯科衛生士の方にとって働きがいがある職場だと知ってもらうために、その点を強調しています。また、リニューアルについても内装の写真付きで紹介したところ、かなり反応が良く、いつもよりも多くの応募がありました。働く環境を具体的に伝えることはやはり大事なんだなと感じましたね。
「人が人を呼ぶ」人柄重視の採用で良いサイクルが回る
どんな人に来てほしいか、求める人物像をお聞かせください。
まずは協調性があってスタッフと仲良く仕事ができる人、それから熱意を持って診療してくれる方ですね。そして、そういう人たちと一緒に、当院をより良くするために助け合える組織を作っていきたいと思っています。どんなに優秀な人でも完ぺきではないですし、長く仕事をしていれば、他の人の助けが必要な場面も出てきます。職場のため、患者さんのために助け合う組織ができていれば、何があってもみんなで乗り越えていけるのではないでしょうか。
良い人を集めることで、良い組織になっていくんですね。
そうですね。もちろん良い人を集めるのは簡単ではありませんが、誠意をもって職場環境を整えて、人柄重視で仲間を集めていくと、あるときふっと良いサイクルが回りだすんです。ご縁なので必ずそうなるとは言えませんが、評判を聞いて人が来てくれたり、知り合いを紹介してくれたり、人が人を呼ぶんですね。これからも良いスタッフとともに、地域の皆さんに愛される歯科クリニックを作っていきたいと思います。