歯科衛生士学生対象「クオキャリア奨学金」2019年度奨学生による座談会を10月14日に開催しました

歯科衛生士学生向け奨学金制度「クオキャリア奨学金」の2019年度奨学生による座談会を、10月14日に東京にて開催しました。

「クオキャリア奨学金」は、経済的な理由により修学継続に困難を抱える歯科衛生士学生を支援するために6年前に設立された制度です。以降毎年奨学生を募集しており、前年までに奨学金を受けた88名が無事資格を取得し、全国で歯科衛生士として活躍しています。

今年度は、歯科医院や一般の方々からの出資により運営する第一種奨学金に7名、クオキャリア出資による第二種奨学金に20名を採用し、奨学金の給付を行っています。

「クオキャリア奨学金」では、単なる資金援助にとどまらず、就職や学生生活に対する意識啓発にも取り組んでおり、その一環として奨学生同士が交流を深められる場を提供すべく、今回の座談会を開催しました。

当日は、前日の台風の影響も残る中、関東はもちろん関西・東海からも奨学生が集合。参加された奨学生はみな意欲的で、気兼ねない自由な意見交換が行われました。

各学校の授業や学生生活のことが話されたほか、ほとんどの人が臨床実習の後半に差し掛かっているタイミングだったことから、臨床実習についても話題に。印象の良かった医院・悪かった医院など、それぞれの実習先での体験談や感想をざっくばらんに語り合い、大いに盛り上がりました。

また、もう一つ大きなテーマとなったのは就職活動について。給与や休日といった待遇面をはじめ、医院規模や設備、キャリアアップ支援体制など自分が重視している条件について述べたり、質問し合ったりして就職への考えを深めていました。既に就職が決まっている人や見学に行ったという人が、これから就活をする人にアドバイスをするシーンも見られました。

臨床実習を終え、いよいよ卒業試験、国家試験の勉強に本腰を入れると同時に、就職先が決まっていない人は就活のことも考えなければならないこの時期。今回の座談会は奨学生の皆さんにとって、他学校の学生と交流を深め、さまざまな情報を得られる良い機会になったことと思います。また当法人にとっても、歯科衛生士学生の率直な本音や希望を聞くことができる貴重な場となりました。

予防医療が注目され、また口腔の健康が全身の健康に大きな影響を及ぼすこともわかってきている中、歯周病や虫歯の予防処置を担う歯科衛生士への期待は年々高まっています。しかしそのニーズに対して歯科衛生士の数は著しく不足している現状です。

当法人では、今後も奨学生制度や今回の座談会のような取り組みを通して、一人でも多くの人が歯科衛生士となり歯科医療の現場で長く活躍できるための環境づくりに貢献できればと考えております。